偏差値50の学校を押さえ校にする
今回は、偏差値40くらいの子供に偏差値50の学校に届いてもらうためのご提案です。
偏差値と一概に言いましても、どこの母集団かによって大きく異なるので、四谷大塚偏差値80%とします。
偏差値30台でも、他の科目はそれなり(45くらい)ならば、いまから体勢を立て直してがんばれば、このレベルの学校が盤石とは言わないまでも、悠々合格レベルに達するのではないでしょうか?
面談の際には、よく、「伸び代はありますね」という言葉を使っていました。
偏差値60を70にするのは恐ろしく大変なのですが、偏差値40を50にするのは簡単です。
つまり、現在、偏差値40の人は、容易に得点力を上げられるというわけです。
ところが実際は、その言葉通りに上がっていく受験生はほとんどいないと思われます。
厳しい言葉ですが、伸び代はあっても伸びずに終わるという受験生が多いです。
いままで何年間か勉強してきて、この位置にいるのに、気持ちだけ高めてもダメだということです。
体育会系と呼ばれ、気合い注入をモットーとする塾もありますが、気合いよりも、いままでできなかった原因を探し、どうすれば改善するのかを理論的に考えた方が良いです。
「気合い注入」の方が、単純で、且つ、何か大きく変わりそうで、保護者受けが良いのかもしれませんが。
勉強はやり方次第で大きく変わります。
そろそろ6年生も受験が近づき、真剣さが増すころでしょう。
そのタイミングで、理にかなった学習法を確立し実行すれば、ラストスパートは可能です。
学習スタイルを変更せずにいままでと変わらずに進んでいる他の受験生を一気にさしたいです。
教材の選び方
まず、教材ですが、一般的には過去問といわれることが多いと思います。
大手模試ができなくても、受験校の過去問ができれば受かると無責任なことを言い放つ人がいます。
過去問で相性を探ることは大切ですが、受ける学校が決まったら、過去問演習では力がつけられません。
数年分やっていくとほとんどのお子様が、伸び止まってしまいます。
それは過去問では力がつかないからです。
学校説明会などで、学校職員に「過去問をやってください」と連呼されると、作る人が言っているんだから、それが正しいと解釈する方もいるかもしれませんが、
まさか、学校関係者が、サピックスのSSの教材が良いとか言えませんよね?
日本人は空気を読む文化と言われますが、こういうところで行間を読むと、そのアドバイスは参考程度ととらえられると思います。
学校の中には、予習シリーズをバイブルに出題している学校が多いです。
そういう場合は、教材は過去問ではなく、単元別の一行系がいいです。
模試で正答率50%だけど間違えがちな単元が優先順位の高い単元です。
各単元、万遍なく弱いのであれば、まず、割合(速さ以外の文章題全般)、次に平面図形、そして立体図形、そのあとは、規則性→数の性質→速さ→図形の移動、点の移動、場合の数と続けていくと良いと思います。
学習する問題は、模試で正答率50%くらいになるレベルまでです。
それ以上は不要です。
正答率50%の問題を50%の確率で正解になるのが、ちょうど平均的な偏差値50です。
正答率50%の問題を完璧にすれば、偏差値55くらいは行きます。
そしてとにかく反復です。
弱い単元をやるので、普通のやり方では克服できません。
しつこいくらいにやりましょう。
同じ問題を毎日やってもいいくらいです。
勉強できるのが12月と1月の2ヶ月間と考えて、1日20問問題を解くとしたら、20×60=1200問解けます。
5回反復するとして、1200÷5=240問の問題に取り組めます。
250問くらいの全体像の見える問題集をご用意するのがやりやすいかもしれません。
書き方は想像以上に重要
解くときは解き方を丁寧にです。
解説と同じレイアウトで書くのもいいでしょう。
計算式よりも日本語を書いた方が有効です。
「504に□をかけて平方数にする」という問題ならば、
504=2×2×2×3×3×7=(2×2×3×7)×(2×3)
答えは、□=2×7=14
とするよりも
504を素因数分解→2と7が奇数個→2と7を1つずつ追加する→14をかける
というようにです。
素因数分解などの計算式も書いてもいいですが、一等地には日本語中心にします。
計算式は抽象的になりがちで、算数が強くない人はそこが乗り越えられません。
日本語を書くことで、何のために何をやっているかが明白になります。
いま算数が苦手な5年生の方も、脱「式」はいかがでしょうか?
個別指導や家庭教師を利用するのも一案です
受験まで残りの日々は短いので、効率の良い勉強が求められます。
解けなくて悩んでいるのは効率の悪い勉強です。
上記の正答率50%の問題がすべて分からないとします(それだと偏差値30台だと思います)。
250問やる目標ならば、仮にそれをすべて質問するとしたら、1問6分くらいだと思うので、6×250=1500分=25時間です。
25時間、個別指導や家庭教師を付けるのも1つの策です。
しっかり解き方、書き方を教わり、あとは反復反復という作戦です。
個別や家庭教師に救ってもらうのではなく、反復するためのきっかけ作りの位置づけです。
このような2か月を過ごせば、このブログのテーマの偏差値50の学校に届きます。
あと2ヶ月、いままでと同じように過ごすのか、新たな試みをして過ごすのかによって、結果は大きく異なると思います。
偏差値表を見て悩んでいても始まりません。
特効薬はなくても、2か月くらいでしっかり効く薬はあります。
その薬を探すことも大切ですが、すぐに規定量を飲み続けることが大切です。
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